所得税確定申告書の作成方法(事業所得編)
所得税確定申告書の仕組み概要
今回は、所得税の確定申告を行うにあたり、その作成方法について概要をまとめてみたいと思います。皆様のご参考になれば幸いです。一般的なよくあるケースを例として説明していきます。複数選択肢等がある場合もありますが、あくまでも一例とお考え下さい。今回は、事業所得編です。
- 所得税の確定申告書の種類
- 確定申告書B編の中身
確定申告書の種類について説明します。確定申告書には、AとBという大きな区別があります。その他に損失や譲渡などがあります。事業所得がある場合は、確定申告書Bを基本的に用います。
事業所得がある場合には、確定申告書Bを用いるのですね。
確定申告書B第1表
これから、確定申告書Bを用いて、その中身について、解説したいと思います。まず、その表紙第1表をご覧ください。これは、その年の収入、所得、所得控除、税額等を一覧表で示す、最も重要な部分です。後で、個別に解説します。
確定申告書の第1表に1年の税額計算が集約されているということですね。
次に第2表です。(2ページ目)です。ここには、給与所得や所得控除などのもとになるデータが記載されています。このデータが集計されて、第1表で記載されていると考えるとよいと思います。
確定申告書B第2表
第2表には、給与所得(源泉徴収票関係)や所得控除などのデータが記載されているということですね。
青色申告者
次に、事業所得の場合には、青色申告の場合には、○○年分青色申告決算書が、白色申告の場合には、○○年分収支内訳書という書類を作成する必要があります。
事業所得の場合には、第1表、第2表のほかに、青色申告決算書か、収支内訳書を作成しなければならないということですね。
そうです。その他として、紙で提出する場合には、源泉徴収票や生命保険料控除証明書などの書類や。源泉徴収がある場合には、所得の内訳書などの提出が必要です。
- 確定申告書第1表、第2表
- 事業所得の場合は、青色申告決算書か収支内訳書
所得税青色申告決算書(一般用)とは?
ここでは、表の内容について、概要を説明させていただきます。詳しい作成方法は、別途作成予定の動画をご覧ください。
青色申告決算書について、教えてください。
青色申告決算書とは、青色申告者が行っている事業のもうけや損失を計算する書類のことです。1年間で、どれくらい収入があり、どれくらいの費用としての支出があるか計算し、その事業によるもうけを計算しようとする書類です。
青色申告決算書(一般用)1ページ
これが、青色申告決算書の1ページです。青色申告決算書は、全部で4ページあります。1ページ目では、左上に1年間の売上や売上原価、その下は、経費、真ん中の列も経費です。一番右の列は、貸倒引当金や青色事業専従者控除額などとともに、事業所得の金額が示されます。
1ページ目に、事業所得の情報が集約されているということですね。
青色申告決算書(一般用)2ページ
次に青色申告決算書の2ページです。ここには、左側に月別に売上を記載する欄があります。ここに、複式簿記により、計算した月次の売上を入力します。
この売上金額の合計額(計の欄)が、1ページの売上(収入)金額に一致します。右側の欄は、従業員を雇って、給与を支払っている場合に記入します。
青色決算書の2ページでは、各月ごとの売上金額や給与賃金などが記載されるのですね。
青色申告決算書(一般用)3ページ
次に青色申告決算書の3ページです。ここには、固定資産などの減価償却費を記載する欄、地代家賃などを記載する欄などがあります。
3ページには、減価償却費、利子割引料、地代家賃、税理士等への報酬などを記載するようですね。
青色申告決算書(一般用)4ページ
次に青色申告決算書の4ページです。ここには、貸借対照表を作成し、記載する必要があります。これは、青色申告者のうち55万円(電子申告の場合65万円)の控除を求める方が作成する必要があるものです。
青色申告には、様々な特典がありますが、その分、義務もあります。複式簿記に基づいた会計処理を行い、それに基づいて、貸借対照表を作成する必要があります。電子申告の場合、最大65万円を控除することができます。
青色申告の特典を受けるためには、貸借対照表を作成する必要があるのですね。
白色申告者・所得税収支内訳書(一般用)とは
事業所得のある、白色申告者が、提出しなければならない書類として、収支内訳書(一般用)があります。
収支内訳書について解説していきます。
白色申告者は、収支内訳書を作成する必要があるのですか?
収支内訳書1ページ
白色申告者が、収支(もうけや費用の内容)を示す書類として、収支内訳書(一般用)を作成、提出する必要があります。
収支内訳書の1ページ目に収入金額や経費などを記載する欄があるのですね。
収支内訳書の1ページで、事業所得の計算を行っています。この部分を正確に記述することが求められます。
収支内訳書2ページ
収支内訳書の2ページでは、売上や仕入の内訳、減価償却費の計算などをする欄があるのですね?
収支内訳書のうち、重要な項目の中身を記載するようになっています。
今日は、事業所得がある方について、所得税確定申告書の作成方法について、概要を見てきました。
今日は、所得税確定申告書の概要を説明してきました。それぞれの書類の細かい説明は、今後作成していきたいと思っております。
今日は、ありがとうござました。
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