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贈与税非課税110万円が消えるかも?

この話の発端

令和3年度与党の税制改正大綱によると、相続税と贈与税を一体的にとらえて課税するという方向性が示されている。また、現行の贈与税の仕組みでは、富裕層における財産の分割贈与を通じた相続税の負担回避が十分に防止できないていないことなどが問題であることが指摘されている。

筆者なりに問題点の内容を要約すると次のようになります。

税理士
耕司税理士

この話しは、あくまでも推測に基づく個人的な意見なので、その点、ご了解ください。

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社員

与党の税制改正大綱から出てきた話なのですか?

税理士
耕司税理士

そうです。週刊誌などでも取り上げられているので関心を持たれている方は多いのではないかと思います。今日は、私なりの行方の予想等をお話したいと思います。

贈与税110万円控除の行方

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社員

先生もこの贈与税の非課税枠がなくなるとお考えですか?

税理士
耕司税理士

現時点で、予想しているのは、年間60万円程度に減額されるのではないかと考えています。もともと、相続税法の本法では、60万円が非課税で、租税特別措置法という時限立法で、プラス50万円が規定されて、合計で110万円が非課税という状況です。

税理士
耕司税理士

贈与税の非課税枠がなくなると、AとBという他人同士の贈与などに支障が出るので、ゼロになることはないと思います。どちらかというと、親から子への資産の移転は促進したい立場というのが現時点でのスタンスだと思いますので、金額の減少が、近い将来行われるかもしれません。

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社員

今年は、どうしたらいいでしょうか。皆さんが、一番聞きたいところだと思いますが。

税理士
耕司税理士

非常にお答えしずらい部分ですが、次のテーマである生前贈与加算の問題を考えないのであれば、継続して行われることが、現行法上では、得策と言えると思います。

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社員

やはり、贈与税の非課税枠というのは、相続税負担を減らす方法の王道であるということですね。

生前贈与加算の問題

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社員

生前贈与加算とは、何のことですか?

税理士
耕司税理士

生前贈与加算とは、相続税の計算の話です。お亡くなりになった方(被相続人)が、そのお亡くなりになった日前3年間の贈与財産は、相続税の計算上、加算されるということです。

税理士
耕司税理士

相続税の計算をする際、相続税は、お亡くなりになった日時点の財産だけでなく、その3年前までに贈与した財産も加算(これを生前贈与加算という)して、その加算後の金額に相続税が課税されます。

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社員

この生前贈与加算と今回の税制改正の関係は、どこにあるのですか。

税理士
耕司税理士

この生前贈与加算される期間が、長くなるのではないかと予想されます。現行、3年間に限られておりますが、これが5年、10年といった形式で、事前の贈与を防止する可能性もあると思います。

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社員

現行でも、お亡くなりになる直前、3年間の贈与は、意味がないということなのですね。

税理士
耕司税理士

価格が上昇するであろう資産などの場合は意味がないとはいえませんが、物価上昇を考えないとすれば、相続税の計算上は、変わらないということになります。

社員画像
社員

その加算される財産の期間が、長くなるということですね。

税理士
耕司税理士

そうです。生前贈与加算とは、贈与税と相続税を結ぶ制度です。この期間を長くすることで、生前の行き過ぎた贈与節税の防止策が考えられます。なお、ここでは、相続時精算課税制度については、考慮しておりません。

今後は

税理士
耕司税理士

将来的には、贈与税の非課税枠が減額される可能性があり、生前贈与加算される年数も長くなるのではないかと考えられます。

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社員

どのように対策をとったらよいですか?

税理士
耕司税理士

正解はないと思いますが、贈与税の非課税枠を利用した贈与は、引き続き行っていくべきと思います。そのうえで、法改正がどのように行われるか確認したうえで、どうするか考えるしかないと思います。

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社員

衆議院の選挙、年末に予定されている来年の税制改正などが注目されるところですね。今日は、ありがとうございました。また、教えてください。

解説YouTube

●贈与税非課税枠110万円が消えるかもしれない?

贈与税の非課税枠110万円が消える?

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